ズバリ!機械式懐中時計の最大の魅力

機械式の懐中時計には大変魅力があります。
それもたった一つの魅力だけでなく、さまざまな魅力があります。
機械式懐中時計の世界は幅広く、そしてとても奥の深いものなのです。
たとえば、「自分の手でゼンマイを巻くと動くところがいい」という機会好きの人もいるかと思います。機械式の懐中時計にはたくさんの部品が使われ、それらが有機的に連絡しあってさまざまな機能に作用し操作しています。これらは時計師の独創や伝統を秘め、精巧な機械を血の通った人間が作っているのだということを再認識させてくれます。

また、「どっしりとした重厚感がいい」というファッション派の人もいるでしょう。シチュエーションや天候に合わせて時計を着替えるのも楽しいものです。本来、生活とともにある時計ですから、その日その日で様変わりするライフスタイルにつれて、時計との付き合い方を変えるのも良いでしょう。機械式の懐中時計は、さまざまな顔を持っているので、そういった要望にも期待通り応えてくれるはずです。

機械式懐中時計の持っている伝説的なエピソードに胸を打たれる人も要るでしょう。斬首フランス王妃マリー・アントワネットが当時最高の時計師に作らせた時計などは、今でも時空を駆けめぐる魅力にあふれているのではないでしょうか。そうしたロマンや憧憬が機械式懐中時計には秘めてられているのです。機械式懐中時計は、時刻を示すと同時に、それを使う人とともに息づいて時を刻むものなのですね。
Marie-Antoinette

現代の最高峰の時計技術を結集し、オリジナルを
細部まで完璧に再現したマリー・アントワネット
の懐中時計 ブレゲNo.1160。2008年発表

 

中でも、機械式懐中時計の最も大きな魅力は、それが本当に多くの人の手に触れられた上でそこにあり、常にその温もりをたたえている点にあります。特に、その時計が組み立てられ、調整や修理を何度も経たものであれば、その組み立てや調整や修理をした人たちの温もりや思い入れが積み重なり、時を刻むごとにより一層時の重みを感じさせてくれます。

 

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機械式懐中時計は、それを使う人の時間も、その時計に触れら人の時間も、すべてその機械に閉じ込め、また次の針を動かすための力として蓄えられていくのです。
確かにクオーツ式の時計は、機械式の時計にくらべて、圧倒的な制度を誇り、また便利な昨日も数多く揃えています。「機械式の時計には人類の叡智が詰まっている」という人もいますが、クオーツ式時計のほうがよほど「人類の叡智」を凝縮させているといえます。機能という面で考えれば、機械式時計でクォーツ式時計に勝る点はほとんどないといえます。

しかし、クォーツ式時計のほとんどは、たいていただただ冷淡で無機質で無表情な代物です。機械式時計がたくさんの魅力を見せるのとくらべると、クオーツ式時計は機械式時計の魅力のある部分だけを取り出し、拡大させてのっぺりさせている時計といえるのではないでしょうか。

機械式時計は冷たくてかたいものですが、身につけられると温かみがでてきて、しっかりと手になじんで、ともに時を刻むような良き友人のような存在になります。機械式懐中時計にはそういったやさしさにあふれています。

機械式時計は「人類の叡智」を凝縮させる代わりに、たくさんの人の「時計への愛着」を秘め、時に懐かしくなるような温もりを内包しているといえるでしょう。