その後のファミリーヒストリー その五

こんばんは。
新店長です。

まだ「その後のファミリーヒストリー」は続きます。

これで本当に終結したかに見えたEDMONDの懐中時計。
私がお客様のN様にメールをお返ししたその翌日の4月24日。

「昨日、EDOMONDを自分で編んだ紐でペンダントにして東京に出かけました。
自画自賛ですが、装飾部分は引っかかりもなく好調でした。
祖母が使っていた懐中時計の提げ紐の切れ端を持って上野の組紐の老舗に行き、気が遠くなるような数の色見本からよく似た色を選び、太さを指定し、正絹で品のいいオリジナルの提げ紐を注文してきました。

ところが、時計は見るたびに止まっており、そのたびに時刻合わせをしてネジを巻く必要がありました。
巻くと言っても、ほんの少し動く程度です。
巻いたときは秒針は確かに動いているのですが、次に見たときは止まっていました。

昨日は外出中だったので、どのくらい動いていたのか明確ではありませんでした。
そこで、昨夜、帰宅してから細かく記録してみました。

状態は使用する時を想定して、平置きではなく箱に立てかけておきました。
始めは40分で止まり、次は2分、40分で止まってしまいました。
その時は、とても落胆したと同時に、記録を添えてまた直してもらおう、という希望もありました。

昨夜10時に時刻合わせをして、「明日の朝、時計は何時を指しているだろう」と思いながら就眠しました。

ところが、今朝起きたら、EDOMODは正確な時刻を示していました。
もちろんコチコチと秒針も動いています。
一晩中、がんばっていたのですね。

その後、ネジをしっかり巻いてあげたら11時前まで動いていました。
もう少し、記録をとってみようとペットボトルに下げてみたところ、5分で止まってしまいました。
もしかしたら、首から提げるように垂直にしたら不調になるのかもしれません。
平置きにしたら、また動きました。斜めに立てかけても動きます。
このあと垂直にして、数日間記録をとってみます。

本当に繊細でわがままなお嬢さんです。
でも、いとおしいのでもう少し誠実につきあってあげようと思います。

50年ぶりに息を吹き返したので、リハビリが必要なのかもしれません。
もう一度、職人さんのお世話になるかもしれません。

そうなったとしてもどうぞお見捨て無く、寄り添っていただきたいと思います。
しつこくてすみません。

どうぞよろしくお願いします。 N」

続けてその翌日。

「連日の連絡で申し訳ありません。

EDOMONDの調子を調べてみました。
やはり、垂直にすることで止まってしまいます。

昨日、記録をとってみました。
垂直状態だと、短くて1分以内長くても20分前後で止まります。

一度止まったら、指でコンコンとケースに軽く振動を与えるとまた動き始めます。
しかし、この「振動を与える」ということ自体、危険な行為だと思い、ビクビクです。

斜めに立てかけたり、水平状態だったらまったく正常です。
昨夜0:00に合わせて水平に置いておきましたところ、今現在13:07ぴったりです。動いています。この精度にはあらためてびっくりです。

0:00にELGINも一緒に合わせておいたところ、7:35で止まりました。
こちらはネジを巻けば動き始めましたので、問題ありません。

本当に何度も何度も申し訳ありませんが、EDOMONDも懐中時計として下げても動くようにしていただきたいと思います。

水平に置いて動くこの精度まで修理できた職人さんですから、きっと大丈夫だと信頼しています。

それに、何度も行き来して見てくださっている職人さん以外にこの古い懐中時計を信頼して預けられる人はいません。

GWもありますので、そちらのご都合のよろしい時を教えてください。
ここまで50年かかったのですから、急ぎません。

昨日、上野で注文した提げ紐も1ヶ月くらいかかるそうです。
どうぞよろしくお願いします。 N」

それから、修理部門に上のような症状を伝えて聞いてみました。
そしてメールにて回答。

「時計の姿勢で時計で不具合が発生するのは、テンプ回りに問題がありそうです。
したがいまして、一度見てみたいので、お手数ですが、再度EDMONDの懐中時計を送付いただけますでしょうか?
再び、お預かりさせていただく形となりますが、ご了承のほど、よろしくお願いいたします。」

そして、ゴールデンウィークの間にEDMONDの懐中時計が送られてきました。
実に4度目の「ご来店」。

そして、EDMONDの懐中時計は現在も修理部門に預けられております。

というわけで、N様のEDMONDの懐中時計は、ファミリーヒストリーの主役のはずでしたが、いつしか“ロングストーリーの主役”になってしまったようです。

懐中時計のテンプ回りの問題がうまく改善されて、今度こそ再びファミリーヒストリーの主役に返り咲くことを祈りつつ、修理部門からのお戻りを待ちたいと思います。

今後の進展&吉報もこのブログ上でお伝えできればと思います。

それでは、「その後のファミリーヒストリー」はひとまず終了といたします。

長らくお付き合いいただきありがとうございました。

下の写真は、N様が時計の部品をデザインして作って、私にプレゼントしてくれたアクセサリーです。大変かわいらしく、我が家のど真ん中に飾っております。

N様、ありがとうございました!

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