【懐中時計の構造】懐中時計における宝石の役割りと数

懐中時計の機械は、小さなネジまで含めると、150個から200個くらいの部品からできあがっています。その主な部分は、平行する軸に取り付けられた歯車(ギア)や小型の歯車といえるカナ(ピニオン)などから成り立っています。

これらの歯車をもつ軸の芯が回転するときに、できるだけ摩擦を小さくすることが、時計の歩度を正常に保つために必要になります。そこで軸受を硬い宝石でつくることが、18世紀の初めから行われ、19世紀の半ばにはごく普通になりました。

懐中時計 スクリュー・バック

宝石にはダイヤモンド、ルビー、サファイア、ガーネットが使われました。ガーネットは硬さが足りないので、のちには爪石、振石などのほかには使われなくなりました。高価な時計にはテンプ真にダイヤモンドが、輝いていて現存しているものが少なくありません。

宝石軸受には穴石と受石があり、主にルビーやサファイアが使われています。懐中時計の低級品には4石などというものもありますが、普通は7石から10石、17石以上は多石入りといわれて高級品の部類に入ります。

懐中時計の宝石

しかし、手巻き時計では21石から23石までが最高限度で、それ以上の宝石は必要ないといわれてきました。