エレガントなダマスキーン模様の懐中時計

エレガントな懐中時計のダマスキーン模様

懐中時計によく用いられているダマスキーン(Damaskeening)は、上のようなムーブメントの受板などに施された美しい線形模様のことをいいます。

ダマスキーン模様が登場したのは、1868~1869年頃のことです。
アメリカのU.S.Watch Co.がダマスキーン模様の施された懐中時計を初めて発売し、その後全米の各メーカーに広まったとされています。

ダマスキーン模様は、メーカー毎に特色があり、模様の描かれ方でほとんどその懐中時計がどのメーカーなのか判断できます。
ダマスキーンの美しい模様により、懐中時計メーカー各社が独自にムーブメントの美しさに心血を注いでいたことが良く分かります。

下の写真はロックフォード社のダマスキーン模様です。

エレガントな懐中時計のダマスキーン模様

受板に装飾されたダマスキーンやジュネーブ波形といった模様が見られるのは、だいたい1930年代くらいまでの懐中時計です。

エレガントな懐中時計のダマスキーン模様

下の写真は、1940年頃のウォルサムで、受板はヘアライン加工されたニッケルプレートに変更されていたり、ルビーもビス留めのゴールドシャトンではなく、受板に直接ルビーが封入されています。

エレガントな懐中時計のダマスキーン模様

昔は現代と違い、洗浄方法も発達しておらず、地板や受板が強い薬品で洗浄されていたため、炭化したように黒くなっている懐中時計も時々見られます。懐中時計を選ぶ際には、きちんとムーブメントの状態もチェックする必要があります。

エレガントな懐中時計のダマスキーン模様

ダマスキーン模様は、通常ニッケルの受板に施された模様ですが、下の写真のようにまれに金色が混じったツートーン・ダマスキーン模様というものも存在します。

エレガントな懐中時計のダマスキーン模様

これは、ニッケルプレートに、金を張り合わせたもので、見た目にも大変美しいものです。
数が圧倒的に少ないため、ウォルサムの場合、市場に流通している懐中時計100個のうち1個も見つけることができないと言われています。

エレガントな懐中時計のダマスキーン模様