アンティーク懐中時計の文字盤の数字

アラビア数字とローマ数字

アンティーク懐中時計の文字盤の数字には、1,2,3…のような通常のアラビア数字とI,II,III…のようなローマ数字とがあります。アメリカの鉄道時計が、シンプルで見間違いのないアラビア数字に統一されています。しかし、懐中時計の文字盤は時計の顔とも言えるのでさまざま工夫が凝らされています。

鉄道懐中時計 モンゴメリダイアル

24時間制を書き込んだ時計は、アメリカやヨーロッパでも作られています。日本でも第二次世界大戦中に、12時間制のダイアルに24時間制をダイアルに24時間制を赤で書き加えた時計が多く、今でも見かけることがあります。この書き込みは、後から加えたもので、こすると簡単に消えてしまいます。

24時間制ダイアル 懐中時計

ミニットニューメラルダイヤル

その後、鉄道懐中時計には、書き加えではなく、また24時間制という単純なものでもなく、1分から60分までの数字を克明に書き込んだ文字盤が現れました。その文字盤を、ミニットニューメラルダイヤルといいます。
この形式は、アメリカのサンタフェ鉄道の時計監査委員であるH.S.モンゴメリーの発案といわれています。このため、彼の名前をとって、モンゴメリーダイアルともいいます。しかし、このモンゴメリーの提案に、湖岸ミシガン南部鉄道の監査委員W.C.ボールは反対の意見を唱えました。見る目をかえって混乱させるので、シンプルな文字盤の原則に反するからです。

剣引き式懐中時計(レバー・セット)

大きかったボールの影響力

アメリカの鉄道懐中時計に対して、ボールの影響力は大きかったので、モンゴメリーダイアルは、サンタフェ鉄道などでは採用されましたが、それほど広がることはありませんでした。むしろスイス製の鉄道時計に、この形式の文字盤のものが目に付きます。
19世紀半ばから鉄道懐中時計は、文字盤の見やすさや単純さが求められましたが、それ以外の分野では装飾の多いものやキラキラ輝いてきれいでもむしろ見にくくなるような装飾の過剰さが目立っていました。

まとめ

鉄道懐中時計のモンゴメリーダイヤルは、1分から60分までの数字を克明に書き込んだ文字盤でしたが、見る目をかえって混乱させ、シンプルな文字盤の原則に反するとのことで、むしろそれほど広がることがありませんでした。