つくった人は懐中時計に名前を刻む

アンティーク懐中時計に刻まれる銘とは?

17世紀から19世紀の半ばごろまでに作られた懐中時計には、作った人の名前と住んでいた町が彫ってあります。日本刀の銘のようなものですね。もちろん、無銘のものも少なくありません。銘はたいがい機械の部分に彫ってあるのですが、中には文字盤に書いたものもあります。
必ずしも時代の違いとは言えないのですが、時代が新しくなるにつれて、文字盤に書くのが多くなったようなのです。
名前入り 懐中時計

大事典に紹介される時計師たち

ヨーロッパやアメリカでは、時計の歴史についての研究が進んでいますし、コレクターも非常に多くいます。どんな時計師がどんな仕事をしたかという事典がいくつも出てきています。その時計師の事典には「G.H.Baillie, Watch Makers & Clock Makers of the World」や「Brittens, Old Clocks and Watches and their Makers 9th」などがあります。これらのなかには、10万人近くの時計師が紹介されています。

もちろんこれら名前のある時計師で、すべての懐中時計が作られているわけではなく、載っていない人で、よい時計を作り残した例はいくらでもいます。これらの調査を見ると、自分自身の持っている懐中時計を作った人がわかり興味を深めるだろうと言われています。

アンティーク 懐中時計

現代に残る時計の銘とは?

80年、実質的には60年ぐらいの歴史しかもたない機械式の腕時計は、どんなに銘柄を誇っても会社の製品であり、個人としての時計師の仕事ではありません。したがって個人銘ではありません。今あるのは会社名やブランド名だけなのです。