栄誉ある懐中時計たち

栄誉ある懐中時計

かつて懐中時計は、高い地位と豊かな資産を持つ階層の人やエリートたちのシンボルでした。
すぐれた装飾性と、時を計るという実用性の結晶である時計は、時計師と呼ばれた親方や職人が一つ一つデザインから仕上げにいたるまで、手作りされた高価な工芸品でした。

エリートたちは、生涯一つの時計を愛し、自身の身辺を飾り、生活の伴侶として大事にし、やがて子や孫に譲り渡したのです。
機械生産の時代に大量生産され、大衆のものとなって普及した腕時計と違い、懐中時計は作られたときから、栄光につつまれていました。

そういう懐中時計に、特別な人の特別な実績をたたえ、それを刻んで栄光のシンボルとして贈呈する慣行もありました。これらは記念の時計と呼ばれ、献辞のある時計とも言われています。

時計を持つこと自体が栄光のしるしであった時代に、ある人の特別な栄誉の証を刻んだ時計は、長い間大切に取り扱われてきたものと推測されます。そのうちのいくつかは今の時代になっても残されているのです。そんなさまざまな栄誉ある懐中時計を紹介していきます。

1.献辞のある懐中時計
2.天皇から下された恩賜の懐中時計
3.芥川賞の懐中時計
4.思い出を刻んだ記念の懐中時計
5.王家御用達の懐中時計
6.ファスト・オーナーの名を刻んだ懐中時計