【懐中時計の構造】懐中時計の機械部分の構造

懐中時計のケースの中には、二枚の金属板が入っています。
この板は柱(ピラー)で支えられて一定の間隔を保って、機械の枠組みを作ります。枠の中には、精密に作られた小さなたくさんの部品を組み立てた機械が入っています。

懐中時計の機械部分
二枚の板のうち、文字盤のすぐ裏にある一枚は地板と呼ばれ、円形で文字盤の大きさにほぼ見合っています。もう一枚の板は円形のこともあるし、いくつかに分割されていることもあります。その形によって、全板、3/4板、銘々板などと呼ばれます。

全板というのは、地板と同じように、機械を一枚の板で覆います。初期のアメリカの懐中時計には、全板出テンプという形式が多くありました。機械を外から見ることができないので、買う側からすると興味は半減しますが、ゴミは入りにくいし、機械を保護する力も大きくなります。

3/4板というのは、ふつう香箱、二番車、三番車、四番車を一枚の板でカバーし、他の部分は銘々にわかれます。半板式は香箱、二番車、三番車を一枚でおおい、四番車のホゾは別の板にとめ、主な地板がほぼ半分をおおう形になります。

銘々板は、受板を六つあるいは七つに分けたものをいいます。銘々板の長所は、修理をするときに全体を分解しなくても、必要な箇所だけ取り出せることです。機械の内部がよく見えるし、時計を薄く作ることもできます。ショックを受けても、損害を小さくとめることにもなります。

そんなことから、かつては全板式が一般的でしたが、次第に銘々板にうつってきています。

シースルーバックの懐中時計