【さまざまな懐中時計】支那時計&トルコ時計

支那時計

支那時計というのは、18世紀頃から19世紀にかけて、イギリス、スイスから清国に渡った時計のことを言います。トルコ時計は、同じようにオスマントルコに輸出された懐中時計のことです。これらの時計に共通しているのは、比較的に大型で、金または銀側、文字盤やケースに派手なエナメル画や彫刻などの飾りが多く、機械には目立つ大粒のルビーなどが入っています。

しかし、中には表にルビーを飾っただけで、受石の役割をしていないものも少なくありません。つまり、見てくれだけの飾り石なのです。古いものはヴァージ脱進機で高い音がします。

支那時計は受にも彫刻が施され、時計師の名前を古い中国の音訳語に直した銘が入っています。中国婦人の肖像、花鳥などのエナメル画もあります。

トルコ時計にも、こういうエナメル画の代わりに花などが描かれています。しかし、一番はっきりしている特徴は、トルコ数字といわれるものが文字盤に描かれています。今でもイギリスやトルコに旅行した人が土産に買って帰るくらいなので、結構残っているのではないかと思います。

支那時計

支那時計

ちょっと風変わりな、ローマ時代の剣闘士の闘いが描かれている支那時計です。
銀側、片蓋、金属文字盤、ローマ数字。
直径6.2cm。

支那時計

支那時計

19世紀初期、エドワード・ジュペ、フルーリエのサイン入り支那時計です。
中三針、デュプレックス脱進機(※)、鍵巻き。
直径5.6cm。

※デュプレックス脱進機
デュプレックス脱進機は、1750年頃にフランスのルロワにより発明されましたが、フランスではあまり採用されず1850年代までイギリスで使われていました。王冠型のガンギ車のインパルス用歯でテンプを叩き、テンプが回転して長い歯が次へ送られる仕組みです。動かすと1秒に2回、秒針がカイカチと進むのでデジタル的な動きをするのが特徴です。現代のクォーツ時計が1秒ごとに針がデジタル的に動くのに似ています。ガンギ車の王冠は大きくて、機械を上から見れば容易に確認できます。

支那時計

支那時計

支那時計

トラバーズと時計師の名か地名かが刻まれている支那時計です。
播喊の音訳語あり。
中三針、銀側、鍵巻き。
直径5.4cm。

トルコ時計

トルコ時計

1845年ロンドンのJ.デント製作のトルコ時計です。
銀側、両蓋、文字盤七宝、トルコ数字。
直径5.5cm、重さ110g。

トルコ時計

トルコ時計

1845年イギリスのアクテイフ製作のトルコ時計です。
ルビー入り、銀側、両蓋、鍵巻き。
鮮やかな文字盤をしています。
直径5.1cm。