【さまざまな懐中時計】巨人時計

巨人時計

通常、スタンダードな懐中時計というと、大きいものでも直径5.8cmくらいのものです。その範囲を超えて一段と大きく、とてもポケットに入れにくい大型の時計を見かけることがあります。

型でいうと24型から28型くらいの大きさで、30時間巻きから八日巻きの時計をゴリアテと呼んでいます。
24型は文字盤をとめている地板の直径が4.996cm、28型は6.3153cm、時計の直径にすると6.0cm以上のものということになります。

ゴリアテは、聖書にもでてくる巨人の名前で、デイビドの投げた石で殺された戦士のことです。大きくても、持ち運びされるポータブル・ウォッチであり、クロックではありません。しかし、ポケットに入れて運ばれるほど小さくはなく、昔は首から紐でぶら下げていたようです。

日本でも戦前には、「懐中時計」という呼び方をせず「提げ時計」と呼ぶのが普通でした。ヨーロッパで上流階級の人たちが自家用の馬車を使って移動していたころ、こういう時計は馬車の中にさげられていたといいます。帰宅したら書斎にさげておかれていたかもしれません。

戦前、電話を所管していた通信省には、通話時間を計るのに使い、「交換時計」とか「通信時計」などと呼ばれたゴリアテがありました。国鉄でも標準時計として使われていました。そういう意味では「業務時計」という呼び方もあります。

ゴリアテ 巨人時計

ゴリアテ 巨人時計

シュミットのサインが入ったスイス製の機械で中蓋はガラスの巨人時計です。
15石入り。ダボ押しのため、100年近く前の時計と思われます。
54時間のインジケーターつきです(巻き印とも言います)。
スモール・セコンド。
直径は7.8cm、重さは290g。

巨人時計 ゴリアテ

巨人時計 ゴリアテ

スイス製、“逓信省”の刻印つきの通信時計です。
竜頭巻き、シリンダー脱進機、アラビア数字。
15石入り、無銘。
直径6.9cm、重さ235g。

巨人時計 ゴリアテ

巨人時計 ゴリアテ

巨人時計 ゴリアテ

機械はスイス製で“ゴールドスミス&シルバースミスCO.ロンドン”の銘入りの巨人時計です。
1903年のホールマーク入りでケースはシルバーの角型。
直径6.9cm、重さ289g。

巨人時計 ゴリアテ

巨人時計 ゴリアテ

“デュフォー”のサイン入りの巨人時計です。
スモール・セコンド、ローマ数字、八日巻き、中蓋金属、洋銀製、竜頭巻き。
ローマ数字は太字でとても大きいです。
直径6.2cm、重さ190g。